🍓 Node-RED Raspberry Pi インストールガイド

このガイドでは、Raspberry PiにNode-REDをインストールする手順を、初心者の方でも迷わないように詳しく説明します。Raspberry Piの公式インストールスクリプトを使用した方法を解説します。

📋 このガイドの対象環境

📚 目次

📦 0. 事前準備と確認事項

🔧 必要なもの

🍓

Raspberry Pi

Pi 3 / 4 / 5 推奨

💾

microSDカード

16GB以上 Class10推奨

🔌

電源アダプター

Pi 4/5: USB-C 5V/3A

🌐

ネットワーク接続

有線LAN または Wi-Fi

💳

SDカードリーダー

PCにスロットがない場合

🖥️

モニター + キーボード

初回セットアップ用(SSH利用なら不要)

📊 インストールの流れ

① OS
セットアップ
② スクリプトで
Node.js + Node-RED導入
③ Node-RED
起動
④ ブラウザで
アクセス

💡 Raspberry Pi版のメリット

Raspberry Pi向けには公式のインストールスクリプトが用意されており、Node.jsとNode-REDを一度にインストールできます。また、GPIOピンを使ったハードウェア制御が簡単に行えるのがRaspberry Piの大きな特徴です。

💻 1. Raspberry Pi OSのセットアップ

既にRaspberry Pi OSが動作している場合は、セクション2に進んでください。

1

Raspberry Pi Imagerをダウンロード

PCで Raspberry Pi公式サイト から「Raspberry Pi Imager」をダウンロードしてインストールします。

Windows / macOS / Ubuntu 用が用意されています。

2

OSをmicroSDカードに書き込む

Raspberry Pi Imagerを起動し、以下の設定で書き込みます。

  1. デバイス: 使用するRaspberry Piのモデルを選択
  2. OS: 「Raspberry Pi OS (64-bit)」を選択(推奨)
  3. ストレージ: microSDカードを選択

⚠️ ストレージ選択の注意

書き込み先のドライブを間違えると、PC内のデータが消去される恐れがあります。microSDカードのドライブを慎重に確認してから選択してください。

📌 カスタマイズ設定(推奨)

「次へ」をクリック後に表示される「設定を編集する」画面で、以下を事前に設定しておくと便利です。

  • ホスト名: 例)raspberrypi
  • ユーザー名とパスワード: ログイン用の認証情報
  • Wi-Fi設定: SSIDとパスワード(Wi-Fi使用時)
  • ロケール設定: タイムゾーン、キーボードレイアウト
  • SSHを有効化: リモートアクセスに必要
📋 カスタマイズ設定の詳細(クリックで展開)

① ホスト名

Raspberry Pi のネットワーク上の名前を設定します。例: raspberrypi

⚠️ 使用可能な文字

アルファベットと数字のみ使用可能です。日本語や記号(ハイフン以外)は使えません。

② ユーザーアカウント

ログイン用のユーザー名とパスワードを設定します。

💡 SSH接続でも使用

ここで設定したユーザー名とパスワードは、SSH接続時のログインにも使用します。忘れないようにメモしておきましょう。

③ Wi-Fi設定(Wi-Fi使用時)

接続先のSSID(ネットワーク名)とパスワードを入力します。

④ ロケール設定

  • タイムゾーン: Asia/Tokyo を選択
  • キーボードレイアウト: jp(日本語キーボード)を選択

⑤ SSH設定

「SSHを有効化する」をオンにします。パスワード認証を使用します。

💡 SSHとは?

SSH (Secure Shell) は、ネットワーク経由で別のコンピュータに安全に接続するための仕組みです。モニターやキーボードを直接つながなくても、自分のPCからRaspberry Piをリモート操作できます。通信はすべて暗号化されるため、パスワードが盗み見られる心配はありません。

⑥ Raspberry Pi Connect

今回は使用しないため、何も設定せず「次へ」に進みます。

書き込みの実行

設定が完了したら「WRITE」ボタンをクリックして書き込みを開始します。

📌 書き込みの流れ

「SDカードのデータがすべて消去されます」という確認ダイアログが表示されます。内容を確認して「I UNDERSTAND, ERASE AND WRITE」をクリックしてください。

  • 書き込みには 約5〜15分 かかります
  • 書き込み完了後、自動的にデータの検証が行われます
  • 「CONTINUE」をクリックして完了。SDカードを安全に取り外します
3

Raspberry Piを起動

書き込んだmicroSDカードをRaspberry Piに挿入し、電源を接続して起動します。初回起動時は自動的にセットアップが行われるため、数分かかることがあります。

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SSHで接続(ヘッドレス環境の場合)

モニターを接続しない場合は、PCからSSHで接続します。

Windows PCの場合: スタートメニューから「PowerShell」または「ターミナル」を起動して、以下のコマンドを入力します。macOS / Linuxの場合: ターミナルを開いて実行します。

ssh ユーザー名@raspberrypi.local

📌 初回接続時の確認

初めて接続する際は Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? と表示されます。yes と入力して Enter を押してください。

続いてパスワードの入力を求められます。パスワードは入力しても画面に表示されませんが、正常に入力されています。Imagerで設定したパスワードを入力して Enter を押してください。

💡 接続できない場合

ホスト名で接続できない場合は、ルーターの管理画面などでRaspberry PiのIPアドレスを確認し、ssh ユーザー名@192.168.x.x のようにIPアドレスで接続してください。

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システムを最新状態に更新

インストール前にシステムを最新の状態にしておきます。

sudo apt update && sudo apt upgrade -y

この処理には数分かかることがあります。完了するまで待ちましょう。

✅ Raspberry Pi OSの準備完了!

次のステップでNode-REDをインストールします。

🔴 2. Node-REDのインストール

💡 Node-REDとは?

Node-REDは、ブラウザ上でノード(機能ブロック)をつなげてプログラムを作る「フロー型プログラミングツール」です。ドラッグ&ドロップで IoT システムやデータ処理の仕組みを構築でき、GPIO、MQTT、HTTP など豊富なノードが用意されています。

詳しくは Node-RED概要ガイド を参照してください。

Raspberry Pi向けに公式のインストールスクリプトが用意されています。このスクリプトを使うと、Node.jsとNode-REDを一括でインストールできます。

1

インストールスクリプトを実行

ターミナルで以下のコマンドを実行します。

bash <(curl -sL https://github.com/node-red/linux-installers/releases/latest/download/update-nodejs-and-nodered-deb)

📌 スクリプトの内容

このスクリプトは以下の処理を自動で行います。

  • Node.js LTS版のインストール(または既存版のアップデート)
  • Node-REDのインストール(または既存版のアップデート)
  • npm のグローバルパッケージの更新
  • Raspberry Pi用の追加ノード(GPIOノードなど)のインストール
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対話式の質問に回答

スクリプト実行中に以下の質問が表示されます。

質問 推奨回答 説明
Are you really sure you want to install as root? n(rootでない場合は表示されません) root以外のユーザーでの実行を推奨
Would you like to install the Pi-specific nodes? y GPIO制御ノードなどがインストールされます
Would you like to customise the settings now? y(推奨)または n セキュリティ設定などを対話形式で行えます(後から node-red admin init でも実行可能)
📋 「Would you like to customise the settings now?」で y を選んだ場合の対話フロー(クリックで展開)

y を選択すると、内部的に node-red admin init が実行され、settings.js を対話形式で作成するウィザードが始まります。以下の順に質問が表示されます。

① Settings file(設定ファイルの保存先)

Node-RED Settings File initialisation ====================================== This tool will help you create a Node-RED settings file. ? Settings file · /home/ユーザー名/.node-red/settings.js

デフォルトのパスのまま Enter で進みます。

② Share Anonymous Usage Information(テレメトリ)

Share Anonymouse Usage Information ==================================== ? Node-RED can notify you when there is a new version available. This ensures you keep up to date with the latest features and fixes. This requires sending anonymised data back to the Node-RED team. It does not include any details of your flows or users. For full information on what information is collected and how it is used, please see https://nodered.org/docs/telemetry Yes, send my usage data ❯ No, do not send my usage data

匿名の使用状況データを送信するかどうかを選択します。どちらでも動作に影響はありません。

③ User Security(ユーザーセキュリティ)

User Security ============= ? Do you want to setup user security? · Yes

Yes を強く推奨します。Node-RED エディタへのアクセスにユーザー名・パスワード認証を設定します。

⚠️ セキュリティ上の注意

セキュリティ設定を行わない場合、同じネットワーク上の誰でもNode-REDエディタにアクセスしてフローを変更できてしまいます。特にネットワーク経由でアクセスする場合は必ず設定してください。

Yes を選択すると、続けて以下の入力を求められます。

質問 入力例 説明
Username admin ログインユーザー名
Password ******** 8文字以上のパスワード(入力時は非表示)
User permissions full access full access(フル権限)または read-only access(閲覧のみ)を選択
Add another user? No 追加ユーザーが必要な場合は Yes
✔ Do you want to setup user security? · Yes ✔ Username · admin ✔ Password · **************** ? User permissions … ❯ full access read-only access ✔ Add another user? · No

④ Projects(プロジェクト機能)

Projects ======== The Projects feature allows you to version control your flow using a local git repository. ? Do you want to enable the Projects feature? … ❯ Yes No

フローをGitで管理できるプロジェクト機能の有効/無効を選択します。

💡 Projects 機能について

Yes を選ぶとフローをローカルGitリポジトリでバージョン管理できます。チーム開発やバックアップ目的に便利です。No の場合はフローファイル名とクレデンシャル暗号化パスフレーズの入力が代わりに表示されます。

Yes を選んだ場合、プロジェクトワークフローを選択します。

? What project workflow do you want to use? … ❯ manual - you must manually commit changes auto - changes are automatically committed

No を選んだ場合、以下の入力が表示されます。

質問 デフォルト 説明
Enter a name for your flows file flows.json フロー定義の保存ファイル名
Provide a passphrase to encrypt your credentials file (なし) ノードに保存された認証情報の暗号化キー

⑤ Editor settings(エディタ設定)

Editor settings =============== ? Select a theme for the editor. To use any theme other than "default", you will need to install @node-red-contrib-themes/theme-collection in your Node-RED user directory. … ❯ default aurora cobalt2 dark dracula espresso-libre ...

エディタのテーマを選択します。default 以外を使う場合は別途テーマパッケージのインストールが必要です。

? Select the text editor component to use in the Node-RED Editor … ❯ monaco (default) ace

コードエディタのエンジンを選択します。monaco(VS Code と同じエンジン)が推奨です。

⑥ Node settings(ノード設定)

Node settings ============= ? Allow Function nodes to load external modules? (functionExternalModules) … ❯ Yes No

Functionノード内で require() を使って外部 npm モジュールを読み込めるようにするかの設定です。Yes にすると便利ですが、セキュリティが気になる場合は No を選んでください。

✅ 設定完了

すべての質問に回答すると settings.js が生成され、インストールが続行されます。これらの設定は後から ~/.node-red/settings.js を直接編集するか、node-red admin init を再実行して変更できます。

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インストール完了を確認

インストールが完了すると、以下のようなメッセージが表示されます。

All done. You can now start Node-RED with the command node-red-start or using the shortcut in the Desktop menu

Node.jsのバージョンを確認してみましょう。

node --version

v20.x.x のようにバージョン番号が表示されれば、Node.jsは正常にインストールされています。

💡 Node-REDのバージョン確認

Node-REDのバージョンは、起動時のログに Node-RED version: v4.x.x と表示されます。次のセクションでNode-REDを起動する際に確認できます。

✅ Node-REDのインストール完了!

Node.jsとNode-REDが正常にインストールされました。次は起動してみましょう。

🚀 3. Node-REDの起動と確認

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Node-REDを起動

以下のコマンドでNode-REDを起動します。

node-red-start

起動すると、以下のようなメッセージが表示されます。

Start Node-RED Once Node-RED has started, point a browser at http://192.168.x.x:1880 On Pi Node-RED works better with the Firefox or Chrome browser XX Jan XX:XX:XX - [info] Node-RED version: v4.x.x XX Jan XX:XX:XX - [info] Node.js version: v20.x.x XX Jan XX:XX:XX - [info] Linux 6.x.x arm64 LE XX Jan XX:XX:XX - [info] Loading palette nodes XX Jan XX:XX:XX - [info] Settings file : /home/ユーザー名/.node-red/settings.js XX Jan XX:XX:XX - [info] User directory : /home/ユーザー名/.node-red XX Jan XX:XX:XX - [info] Flows file : /home/ユーザー名/.node-red/flows.json XX Jan XX:XX:XX - [info] Server now running at http://127.0.0.1:1880/ XX Jan XX:XX:XX - [info] Starting flows XX Jan XX:XX:XX - [info] Started flows

📌 コマンドの違い

  • node-red-start - バックグラウンドで起動(ターミナルを閉じても動作継続)
  • node-red - フォアグラウンドで起動(ターミナルを閉じると停止)
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ブラウザでアクセス

Raspberry Piにデスクトップ環境がある場合は、ブラウザで以下のURLにアクセスします。

http://localhost:1880

別のPCからアクセスする場合は、Raspberry PiのIPアドレスを使用します(セクション5で詳しく説明)。

🎉 おめでとうございます!

Node-REDエディタが表示されれば、インストールと起動は成功です!

🛑 Node-REDを停止するには

以下のコマンドでNode-REDを停止できます。

node-red-stop

⚙️ 4. 自動起動の設定

Raspberry Piの電源を入れた時にNode-REDを自動的に起動するよう設定します。IoTデバイスとして常時稼働させる場合に必須の設定です。

💡 systemdとは?

systemd は Linux の「サービス管理システム」です。どのプログラムをいつ起動・停止するかを管理しています。systemctl enable で登録すると、Raspberry Pi の電源を入れたときに Node-RED が自動で起動するようになります。

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systemdサービスを有効化

以下のコマンドを実行して、OS起動時にNode-REDが自動的に起動するようにします。

sudo systemctl enable nodered.service
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/nodered.service → /lib/systemd/system/nodered.service.
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サービスの操作コマンド

systemctlを使った各種操作は以下のとおりです。

操作 コマンド
起動 sudo systemctl start nodered.service
停止 sudo systemctl stop nodered.service
再起動 sudo systemctl restart nodered.service
状態確認 sudo systemctl status nodered.service
自動起動を無効化 sudo systemctl disable nodered.service
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動作確認

設定が正しく行われたか確認します。

sudo systemctl status nodered.service
● nodered.service - Node-RED graphical event wiring tool Loaded: loaded (/lib/systemd/system/nodered.service; enabled; ...) Active: active (running) since ...

enabledactive (running) が表示されていれば正常です。

💡 ログの確認

サービスとして実行中のNode-REDのログを確認するには、以下のコマンドを使用します。

sudo journalctl -u nodered.service -f

-f オプションでリアルタイムにログを追跡できます。終了するには Ctrl + C を押します。

🌐 5. ネットワークからのアクセス

Raspberry Pi上のNode-REDに、同じネットワーク内の別のPC・スマートフォンからアクセスする方法を説明します。

1

Raspberry PiのIPアドレスを確認

以下のコマンドでRaspberry PiのIPアドレスを確認します。

hostname -I
192.168.1.100 ...

表示された最初のIPアドレス(例: 192.168.1.100)を使用します。

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別のPCからブラウザでアクセス

同じネットワーク内のPC・スマートフォンのブラウザで、以下のURLにアクセスします。

http://192.168.x.x:1880

192.168.x.x の部分は、手順1で確認したIPアドレスに置き換えてください。

💡 ホスト名でのアクセス

mDNS(Avahi)が有効な場合は、ホスト名でもアクセスできます。

http://raspberrypi.local:1880
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IPアドレスを固定する(推奨)

DHCPではIPアドレスが変わることがあるため、固定IPアドレスの設定を推奨します。

📋 固定IPアドレスの設定方法(クリックで展開)

現在のRaspberry Pi OS(Bookworm以降)ではNetworkManager(nmcli)でネットワークを管理します。

まず、現在の接続名を確認します。

nmcli con show

表示された接続名を使って、固定IPを設定します(値は環境に合わせて変更してください)。

💡 Wi-Fiの接続名について

Raspberry Pi Imager で Wi-Fi を設定した場合、接続名は preconfigured になっていることがあります。有線LANの場合は Wired connection 1有線接続 1 などです。nmcli con show の出力で確認してください。

有線LANの固定IP設定例

sudo nmcli con mod "有線接続 1" ipv4.addresses 192.168.1.100/24 sudo nmcli con mod "有線接続 1" ipv4.gateway 192.168.1.1 sudo nmcli con mod "有線接続 1" ipv4.dns "192.168.1.1 8.8.8.8" sudo nmcli con mod "有線接続 1" ipv4.method manual sudo nmcli con up "有線接続 1"

Wi-Fiの固定IP設定例

sudo nmcli con mod "preconfigured" ipv4.addresses 192.168.1.100/24 sudo nmcli con mod "preconfigured" ipv4.gateway 192.168.1.1 sudo nmcli con mod "preconfigured" ipv4.dns "192.168.1.1 8.8.8.8" sudo nmcli con mod "preconfigured" ipv4.method manual sudo nmcli con up "preconfigured"

📝 古いOS(Bullseye以前)を使用する場合

Raspberry Pi OS Bullseye以前では dhcpcd でネットワークを管理しています。その場合は以下の方法で固定IPを設定してください。

sudo nano /etc/dhcpcd.conf

ファイル末尾に以下を追加します。

interface eth0 static ip_address=192.168.1.100/24 static routers=192.168.1.1 static domain_name_servers=192.168.1.1 8.8.8.8

Wi-Fiの場合は interface eth0interface wlan0 に変更します。保存後、再起動します。

sudo systemctl restart dhcpcd
📋 有線LANの固定IP設定(IoT機器との1対1接続)(クリックで展開)

Raspberry PiとIoT機器(PLC、センサーなど)を有線LANで直接接続する場合、有線LAN側にも固定IPアドレスを設定します。Wi-Fiでインターネット接続を維持しながら、有線LANでIoT機器と通信できます。

📌 事前準備

Raspberry PiのLANポートとIoT機器をLANケーブルで接続しておいてください。

まず有線LANの接続名を確認します。

nmcli con show

有線接続名(例: Wired connection 1)を確認して設定します(IPアドレスは環境に合わせて変更してください)。IoT機器との1対1接続ではゲートウェイやDNSの設定は不要です。

sudo nmcli con mod "Wired connection 1" ipv4.addresses 192.168.10.1/24 sudo nmcli con mod "Wired connection 1" ipv4.method manual sudo nmcli con up "Wired connection 1"

設定が反映されたか確認します。

ip addr show

wlan0(Wi-Fi側IP)と eth0(有線側の固定IP)の両方が表示されていればOKです。

💡 IoT機器側の設定

接続先のIoT機器側も同じサブネット内のIPアドレス(例: 192.168.10.2/24)に設定してください。

🔒 6. セキュリティ設定

Node-REDをネットワークに公開する場合、パスワード認証を設定してエディタへの不正アクセスを防止しましょう。

⚠️ セキュリティに関する重要な注意

デフォルトではNode-REDエディタにパスワードは設定されていません。同じネットワーク内の誰でもアクセスできる状態のため、必ずパスワード認証を設定してください。

1

パスワードのハッシュ値を生成

以下のコマンドでパスワードのハッシュ値を生成します。

node-red admin hash-pw

プロンプトが表示されるので、設定したいパスワードを入力します。

Password: $2b$08$xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

表示されたハッシュ値($2b$08$...で始まる文字列)をコピーしておきます。

2

settings.jsを編集

Node-REDの設定ファイルを開きます。

nano ~/.node-red/settings.js

adminAuth の設定を探して、コメントアウトを解除し編集します。

adminAuth: { type: "credentials", users: [{ username: "admin", password: "$2b$08$xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx", permissions: "*" }] },

password の値を、手順1で生成したハッシュ値に置き換えてください。

3

Node-REDを再起動

設定を反映するためにNode-REDを再起動します。

sudo systemctl restart nodered.service

再起動後、ブラウザでアクセスするとログイン画面が表示されます。設定したユーザー名とパスワードでログインしてください。

💡 settings.jsの詳細

settings.jsの各設定項目について詳しくは、settings.js 設定ファイルガイドを参照してください。

✨ 7. 初めてのフロー作成

Node-REDが起動できたら、Raspberry PiのGPIOピンを使った簡単なフローを作成してみましょう。

例1: 基本的なフロー(inject → debug)

1

Injectノードを配置

左側のパレットから 「inject」 ノード(水色)を中央のキャンバスにドラッグ&ドロップします。

2

Debugノードを配置して接続

同様に 「debug」 ノード(緑色)をキャンバスに配置し、injectノードの出力端子からdebugノードの入力端子に線を引いて接続します。

💉 inject ―――→ 🐛 debug
3

デプロイして実行

右上の 「デプロイ」 ボタンをクリックし、injectノードの左側のボタンを押してメッセージを送信します。右側のデバッグタブにタイムスタンプが表示されれば成功です。

例2: GPIOでLED制御

📌 必要なハードウェア

1

回路を接続

以下のように接続します。

  • GPIO 17(物理ピン11番)→ 抵抗 → LED(アノード/長い足)
  • LED(カソード/短い足)→ GND(物理ピン6番)
2

フローを作成

Node-REDエディタで以下のノードを配置・接続します。

💉 inject
(1/0を切替)
―――→ 🍓 rpi gpio
(GPIO 17 出力)
  1. 「inject」ノードを2つ配置(1つは payload を 1、もう1つを 0 に設定)
  2. パレットの「Raspberry Pi」カテゴリから 「rpi gpio」 出力ノードを配置
  3. rpi gpioノードをダブルクリックし、ピン番号を GPIO 17 に設定
  4. injectノードをrpi gpioノードに接続
3

動作確認

デプロイ後、payload 1 のinjectを押すとLEDが点灯、0 のinjectを押すとLEDが消灯します。

💡 GPIOノードについて

Pi固有ノードをインストール時に選択した場合、パレットの「Raspberry Pi」カテゴリに以下のノードが表示されます。

🔧 8. トラブルシューティング

症状 原因 解決方法
インストールスクリプトが失敗する ネットワーク接続の問題 ping google.com で接続確認後、再度実行
ブラウザでアクセスできない Node-REDが起動していない sudo systemctl status nodered.service で状態を確認
ポート1880に接続できない ファイアウォールでブロックされている sudo ufw allow 1880 でポートを開放(ufwを使用している場合)
GPIOノードが表示されない Pi固有ノードが未インストール インストールスクリプトを再実行し、Pi固有ノードのインストールで y を選択
GPIOアクセスが「Permission denied」 ユーザーがgpioグループに属していない sudo usermod -aG gpio $USER を実行後、再ログイン
メモリ不足でクラッシュする Raspberry Piのメモリが不足 スワップ領域を増やす:sudo dphys-swapfile swapoff && sudo nano /etc/dphys-swapfile で CONF_SWAPSIZE を 1024 に変更後再起動
Node-REDが起動時にエラー settings.jsの文法エラー node -c ~/.node-red/settings.js で構文チェック
🔍 ログの確認方法

systemdサービスのログ

sudo journalctl -u nodered.service --since "10 minutes ago"

Node-REDのユーザーディレクトリ

設定ファイルやフローは以下の場所に保存されています。

/home/ユーザー名/.node-red/
  • flows.json - 作成したフロー
  • settings.js - Node-REDの設定ファイル
  • package.json - インストールしたノードの情報
  • node_modules/ - インストールしたノードの実体
📋 Node-REDの再インストール方法

問題が解決しない場合は、再インストールを試みてください。インストールスクリプトは既存のインストールをアップデートする形で動作します。

bash <(curl -sL https://github.com/node-red/linux-installers/releases/latest/download/update-nodejs-and-nodered-deb)

⚠️ 注意

再インストールしてもフローデータ(~/.node-red/flows.json)は保持されます。完全に初期化したい場合は、事前に ~/.node-red フォルダをバックアップ後削除してください。

📚 9. 次のステップ

Node-REDのインストールが完了したら、以下のリソースで学習を進めましょう。

🎓 学習リソース

📦 おすすめの追加ノード

@flowfuse/node-red-dashboard

Webブラウザで表示できるダッシュボード(Dashboard 2.0)を作成するためのノード集です。センサーデータの可視化に最適です。

インストール方法: パレットの管理 → ノードを追加 → 「@flowfuse/node-red-dashboard」で検索 → インストール

💡 Raspberry Piならではの活用例

🚀 準備完了!

Raspberry Pi + Node-REDで、IoTプロジェクトを始めましょう!GPIOピンを活用したハードウェア制御から、ネットワークを使ったデータ収集まで、様々なプロジェクトが実現できます。


📗 追加リソース

このガイドは2026年2月時点の情報に基づいています。
最新の情報は公式ドキュメントを参照してください。

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